KED-EXT102-SMG1
過渡指令値とは、以下のような方法で最大電力点を探す際、暫定的に使う指令値のことでしょうか?過渡指令値を設定 → 以前の過渡指令値の時の電力と比較 →より電力が大きくなったらそこを基準にする → 過渡指令値を再設定。現在の「太陽光学習キット」ではこの方法は取らずに、開放電圧を測って、その約80%の電圧を設定する、という方法ですね。したがって、使っていない過渡指令値を確認するすべはなく、また、指令値は設定する値のため、オシロで見ることは出来ない、ということで間違いないでしょうか?また、過渡指令値を使う方法の実装は、技術的(ハードウェアリソース的に)に可能でしょうか?
過度指令値については御指摘の通りです。
又、サンプルについても御指摘の通りで、 30秒おきに開放電圧を取得し、
その80%を指令値とするMTTPの一方式である“電圧追従法”を使用しています。
電力を計測しながら最大電力点を追いかける方法は、HWの作り上問題ありませんので、SWの制御で実現できます。
補足:
一般的な山登り法(以下、山)と電圧追従法(以下、電)の比較について電圧指令値の決定は下記の通りです。
山)現在の指令値の少し上下の出力電圧の時の電力を比較し指令値を更新します。
電)一定時間おきに開放電圧を取得し、その80%を指令値とします。
電圧追従法を採用した理由について電圧追従法は開放電圧の80%を指令値とする方式ですので、
以前の学習項目の「定電圧制御」を一歩進めた制御という位置づけになります。
山登り法では制御がやや複雑になり学習時間を超過すると見られた為です。
開放電圧の取得を30秒間隔としたのは、サンプルプログラムは電圧追従法のため開放電圧を取得する必要があります。
開放電圧を取得するとモーターへの電力供給が停止するため、取得間隔が短い場合は
モーターの回転が実際の取得電圧より遅くなり、また取得間隔がやや長くなるとモーターの回転速度が不連続になるためです。
指令値にて安定した状態のモーターの回転速度やそのときのPWM D比、電圧などを指令値更新ごとに目視で確認すると想定し、
時間をやや長めにとって30秒としました。
すぐに指令値を更新したい場合は、手動でMPPTモードから他画面に切り替え、再度MPPTモードに切り替えることで可能です。
また、ソフト制御により制御は自由に変更可能です(同機能サンプルは未実装)